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対人援助技術について学ぶとき、必ずと言っていいほど、その基準となる原則として『バイスティックの7原則』が扱われます。対人援助の場面は、利用者との面接をはじめ、信頼関係の構築のための技術にもなりますのでここに紹介したいと思います。特に介護に携わる方たちには、いつも頭の隅に入れておきたい原則ですので、これだけがすべてではありませんが、ぜひ参考にしてみてください(^^) バイスティックの7原則 @個別化の原則 利用者と面接、対面しているときの問題を個別的な視点を大切にすることが大切です。介護従事者からすれば「よくあるケース」であっても、利用者の立場からすれば他に置き換えることができない大切で重要なことでもあるのです。言い換えれば、利用者は「不特定多数の中の一人」ではなく「たった一人の人間」であり、そのことを忘れずに向きあうことが大切で、これは権利擁護の姿勢につながるものでもあります。 介護職であれ介護支援専門員であれ、一人ひとりの人間でありほかの誰とも違うはずです。自分に置き換えればはっきりとわかるこの個別化の原則をもっと利用者と向き合わなければ信頼関係は構築することはできないものです。 A自己決定の原則 利用者の取り巻く社会資源を、私たち介護従事者は、その利用者が抱える生活課題を充足するために、サービスを活用するよう協力していくことになります。そして、その援助の過程でサービス提供者側や介護支援専門員側が一方的に援助するのではなく、利用者が自分自身の生活を構築する主導権を持っていけるように援助することが大切です。 もちろんそのためには、介護サービス利用後の評価や、利用者の今後の状況変化の予測等の専門家としてしっかり情報提供することが必要ですし、そのうえで最終的に決定するのが利用者であるべきだと思います。 この自己決定の過程では、そのサービスのメリット、デメリットをともに考え、利用者本人にとっていい結果に導くように支援する姿勢が援助する者にとってとても大切なことになります。 ただ、あらゆる支援をしても、自己決定ができない利用者もいます。こうした場合は援助者側が利用者に代わってニーズを表明し、意思決定を代弁することによって利用者の基本的人権を守っていくことを考えなければなりません。 B受容の原則 介護従事者はその行動レベルのみではなく感情レベルでもその人を受け入れる(わかろうとする)態度をもつことが大切です。利用者の長所と短所、接しやすい態度もあればそうでない態度もあります。いろいろな行動や価値観などをすべてふまえて、そのままの利用者を受け入れようという態度が、受容の原則です。(あくまで現実課題の範囲内であり、常識を逸脱した行為すべてを受容するというものではありません。受け止める態度を表す受容が前提ですが、あくまで許容の範囲内ということですね) この受容の態度が、利用者の安心感へ繋がったり援助者を信頼する入口になるわけです。 C非審判的態度の原則 介護従事者は、自身の価値観や道徳規範から利用者を裁くような態度をとってはならないという原則です。そして、同時に介護従事者は利用者の理解者でなければならないという意味です。利用者の行為については、客観的に評価をしたりすることはあると思います。ただ、それはその人(利用者)自身についての審判という意味ではありません。その人を受け入れて理解する必要があるということです。 D秘密保持の原則 利用者の個人情報やそれに関する秘密を守ることによって、その人との信頼関係を得るものです。援助する者として、利用者の生活にかかわる時は、その利用者のプライバシーや家族に関する情報を見聞きします。これを守れないと利用者の信頼関係はもとより、介護従事者としてもその適正を問われることは言うまでもありません。 E統制された情緒関与の原則 利用者が抱えている感情を表現したとき、介護従事者はそれらを大切に受け止めることが必要です。そして、援助する者は自分の感受性を働かせて、その感情を理解しすることで利用者に対して心理的なサポートができるというものです実際の現場では、その場で利用者が感情を表現したたことに対して、援助する者自身も感情が動くことも多いと思います。lここで大切なのは、そうした自身の感情で相手に対してマイナスの影響を与えてしまうことがあることは理解しておかなければならないということです。 感情は、言葉だけではなくて態度などでも伝わる事がありますし、それはどちらの立場でも言えると思います。こうしたことが相手に対してマイナスの影響や印象を与えてしまうことがあります。 逆にそのケースによっては共感を含めた感情を表出して応えることが、信頼関係の構築につながることもあるかもしれませんが、そうした場合でも利用者の立場や感情をしっかりと受け止めたうえでの態度ということが前提になるのだと思います。 これは自分のことをしっかり自覚していなければ備えられない技術だと思います。 F意図的な感情表現の原則 利用者が援助を求めている場合、またその必要がある場合、それは様々な問題に直面しているということでもあるわけなんですが、そうした状況で抱える利用者の感情を自由に表現できるように、意図的に援助をして働きかけるということです。 利用者の抱える感情は、“不安”かもしれないし“怒り”“恐れ”“後悔”“悲しみ”かもしれません。また、そうした感情にとらわれて終わるわけではなく、“嬉しかったこと”や“安堵”“将来への期待”や“希望”などを抱いているかもしれないし、これから抱くかもしれません。 援助者として、利用者のこうした感情を言葉にして出してもらえるように働きかけることが必要です。また、言葉にならない部分でも感情を表すことがあります。自分の気持ちを表現することが得意ではない人もいて、日本人にはそういう人が多いといいます。こうした非言語的な感情表出も援助するものとして観察、配慮することが求められてくると思います。 その人が話しやすい雰囲気を作ってあげることも大切な配慮だと思います。 以上が、バイスティックの7原則です。ここに書いたことは本当に基本的なことで、一つ一つをもっと突き詰めていかなければいけないと思いますが、対人援助技術の入り口として大事な原則ですので紹介してみました。言葉にするのは簡単ですが、実行するのはなかなか難しいですね(^_^; でも、ほんとにどれも大切です。また、この対人援助技術は奥が深く、介護従事者としてはいろいろな場面でコミュニケーション能力が問われてきますので、これからも日々磨きたい技術だと思います。管理人も今後も勉強していかなければと思っています。 |