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冬季は低温低湿の外気の影響により、施設内も湿度が低く乾燥しやすくなります。こうした乾燥状態が続くと、各種ウィルス(特にインフルエンザウイルス)が活性化し、人の呼吸器粘膜に付着したウイルスによる感染が起こりやすくなります。このため冬季にインフルエンザが蔓延しやすくなるといわれています。 そこで、各高齢者施設では、様々な加湿対策がなされていると思います。しかし、集団で生活する施設現場では、快適な湿度を保つことは簡単なことではありません。ここでは、湿度についての基礎的な知識を紹介したいと思います(^^) 加湿の重要性 ウイルスは乾燥には強く、完全にという意味で施設内にウィルスを持ち込むことをシャットアウトすることが困難なことから、逆に加湿をして適正な相対湿度を確保することが必要になります。それは、ウィルスが生存できない環境をつくるということです。同時に人の呼吸器粘膜が乾燥しないため、ウイルスに感染しにくい状態をつくります。 目標とする湿度 あるデータでは、温度22℃、相対湿度20%では60%以上が生存するが、相対湿度50%ではほとんど生存できないとあります。インフルエンザウイルスと湿度の関係については、これ以外にも報告がありますが、いずれも水分量が多いほどウイルスの生存率が低くなる、という結果がでています。50%という数字が一つの目安になるといわれています。 ※相対湿度 相対湿度とは、その空気の中に含むことができる最大の水分量に対する実際に含まれている水分量の割合をいいます(%)。通常「湿度」と呼ばれているものです。 加湿の方法 @加湿器 加湿器は最近様々な種類の製品が出されていますが、もっともポピュラーな方法であると思います。しかし、介護施設のすべての居室に加湿器を設置することは現実的には困難の場合も多く、最低一日1回以上の水の交換と製品によっては2日に1回の洗浄が必要になります(不衛生な状態で加湿器を使用すると雑菌をばらまくことにつながってしまいます) 卓上型の加湿器は、それなりの性能も求められます。施設の談話室、食堂など広い場所ではあまり効果は期待できません。 A濡れたタオルの設置 簡易的な方法では濡れたタオルを居室に設置するという方法がありますが、あるデータでは、居室に1枚の濡れタオルを設置したところ約7時間で乾いてしまい、湿度も4%程度の上昇しか確認できなかったという報告があります。加湿器ほどの効果は得られないようです。 効果的な方法は? @食堂などの広いスペースには、備え付けの大型加湿器を設置しよう A卓上型加湿器は、補助的に活用しよう B室内の加湿記録をまめにとり、チェックして保存しよう 加湿対策ってなかなか大変です。でも、例えば「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(通称:建築物衛生法)では、相対湿度の基準値は「40%以上70%以下」と定められています。社会福祉施設はこの法律には該当しない建物ですが、努力義務がありますので、冬期に相対湿度40%以上を確保することが必要です。 ちなみに、必要加湿量を求める場合、以下の公式があります。 必要加湿量( g/h)=風量×外気と室内との絶対湿度差×空気の比重 外気の温度 :0 ℃、相対湿度:50%、絶対湿度:1 .9 g/s’の条件で、 室温の温度 :2 2 ℃、相対湿度:40%、絶対湿度:6 .7 g/s’を目指すとき、 風量はすきま風等により1時間に1回全体の空気が入れ替わるとすると1875?/h 絶対温度差は4 .8 g/s’(6.7−1.9) 空気の比重は 1 .2 kg/? となり、以上の数値を式にあてはめると、1875×4 .8×1 .2=10,800(g/h) したがって、1時間に10,800g( 1 0 .8s)以上の加湿能力を持つ加湿器を選定する必要があります。また、ロスナイなどの換気装置が設置されている場合は、その風量をあてはめて計算します。ちょっと難しいですね(^^) |