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介護支援専門員の実務研修の三日目です。長い実務研修もようやく折り返し地点が見えてきました。三日目は「介護予防支援」の講義と「介護予防ケアマネジメント」の演習となります。2006年4月より新たに追加になった新制度の内容に当たるものですが、今回の改正で介護予防支援の内容は、その目玉となっているものですのでしっかりと把握しておかなければなりません。 研修3日目 介護予防支援(講義 午前) まず、介護予防支援の基礎的な制度について学びます。この介護予防支援の基本的な考え方ですが、それは、 @高齢者が要介護状態になることをできる限り防ぐこと A要介護状態になってもそれ以上に状態が悪化することを防ぐ ということが大きな考え方となり、この考え方をもとに介護予防支援が展開されていきます。そして、介護予防ケアマネジメントについては、「本人ができることはできる限り本人が行うこと」を前提に、意欲を引き出し、明確な目標をもち、公的なサービス(介護保険)に頼らずに、インフォーマル(近隣支援や家族、友人、地域活動など)を活用して、この介護予防支援の基本的な考え方を達成できるようにマネジメントしていくことをいいます。 介護予防支援の対象者 1、「要支援1、要支援2」(介護保険認定調査による) 2、「特定高齢者」(簡単に言うと要介護、要支援になる恐れのある人) 特定高齢者の選定の際は、まず「市町村に本人家族が相談」ということもありますが、「関係機関からの連絡」「訪問活動による実施調査」「地域住民(民生委員)からの情報」「医療機関からの情報」「要介護認定日該当者(市町村)」といったことが特定高齢者の発見の入り口になっています。そして、基本チェックリスト及び健康診査などにより介護予防事業参加することが望ましいと考えられる介護予防プログラムが展開されていきます。 介護予防支援の大きな流れ 対象者 ↓ 課題分析(アセスメント) ↓ 介護予防ケアプラン作成 ↓ サービス担当者会議(※地域支援事業は必要な場合のみ開催) ↓ 本人・家族の同意 プラン確定 ↓ サービス・事業の実施 そして、地域支援(介護予防)事業については市町村が実施主体となり、市町村が事業を実施し、サービスを提供し、事後のアセスメントをします。介護保険サービス(予防給付)によりサービスが提供される場合は、その事業所が事前のアセスメントをしてサービスを提供、事後のアセスメントを行います。 この一連のながれ(介護予防ケアマネジメント)を地域包括支援センターの職員(保健師等)が行い、その効果を評価するわけですが、これについては居宅介護支援事業所に委託が可能であり、ここで介護支援専門員が関与することになります。(平成19年3月現在では介護支援専門員への予防プラン委託は一人8件までとなっています) また、市町村の介護支援事業にはどんなプログラムがあるのかということは、自治体により異なりますが、大枠としては「運動器の機能向上」「栄養改善」「口腔機能の向上」「閉じこもり予防」「物忘れ予防」「うつ予防」ということを目的としたプログラムとなります。 介護予防ケアマネジメント(講義・演習 午後) ここでは、実際に介護予防ケアマネジメントで使われる関連書式とその書き方について、モデルとなる事例を通して演習形式で学習していきます。この介護支援実務者研修では、この演習に向けて事前学習という形で事例を事前に読みそこから課題を読み取っておくことを指示されます。この点は、今後実務研修を受ける方もこうした事前学習があることを知っておいたほうがいいと思います。 1、利用者基本情報 利用者の基本的な情報が記入されるフェイスシートです。はじめて相談を受けた際から作成されます。地域包括支援センターと事業所等で情報を共有するためのものでもあります。 2、介護予防サービス支援計画書 アセスメント領域ごとの課題分析したものより総合的な課題を把握し、予防ケアプランに結びつけて郁子のケアマネジメントの中心となる書式です。実際に記入していく項目は以下のとおりです。 @ 健康状態について ・・・主治医意見書や生活機能評価(検診)等から留意すべき事項を抽出します。(合わせて医師にも連絡し確認することが大切です) A アセスメント領域の現在の状況 ・・・「運動・移動」「日常生活(家庭生活)」「健康管理」「社会参加・対人関係・コミュニケーション」の四つの項目の領域についてその人の現状を把握し、課題となりそうな点を抽出していきます。 B 本人・家族の意欲、意向 ・・・それぞれのアセスメント領域について抽出された点についての、本人と家族の今現在の意欲や意向を抽出して記載します。本人と家族では考え方が食い違っていることもあるので、それぞれの意向を確認することが大切です。 C 領域における課題 ・・・それぞれの領域における現状について、その課題となっていることを抽出して記載します。 D 総合的課題 ・・・それぞれの領域における課題から「優先度の高いもの」を記載し、また、それぞれの課題に対して課題の原因や背景が同じ場合は一つの課題としてまとめます。そしてその課題の根拠となる事柄を記載します。ここでは、意向や目標、具体策などは記載しません。根本的な課題を定めることによって、必要な支援を定めるための項目となります。 E 課題に対する目標と具体策の提案 ・・・専門家として、課題から読み取った目標の設定とそれに向けた具体策の提案をします。ここでは専門職として、対象者に必要な具体策を提案することで、最終的な目標設定を本人と決めるための足掛かりとなる項目です。 F 具体策についての意向 ・・・かならず、本人や家族が専門職として提案した具体策についてどう思っているのかを確認し、記載する必要があります。専門家としての提案が本人や家族に受け入れられなかった場合は「なぜ相違してしまったのか?」ということをしっかりと確認し利用者や家族の考えを把握しなければなりません。 G 目標の設定 ・・・具体策の提案と本人、家族の意向が一致したら、目標を設定します。これは、具体策を達成するための一定期間に達成可能な目標を設定します。 H 支援のポイント ・・・目標を達成するために、支援者側の安全管理上のポイントやインフォーマルサービスの役割分担などについて記載します。目標を達成するための留意点となります。 I 「本人等のセルフケアや家族の支援、インフォーマルサービス」「介護保険サービスまたは地域支援事業」 ・・・このような手順を踏んで、実際に行われる支援内容を記載し、これを踏まえて「一日の目標」「一年の目標」というものを設定します。 研修では、この介護予防サービス支援計画書のほかに書かなければならない細かいことや、「介護予防支援経過記録(モニタリング記録・サービス担当者会議・その他経過対応の記録)」「介護予防支援・サービス評価表」について触れるのですが、実際に働くことになったら、プランの原案を作り、同意を得て、サービスを実施する事業所と連絡や調整をしたり、事業所を探したり、インフォーマルサービスを探したり、必要時にはサービス担当者会議を開催したり、そして、正式なプランとして開始して、モニタリング等など、いろいろな人と関わりを持つことになり、多忙になると思います。だから、効率よく動くことができるように今からしっかりと身につけておかなければならない知識だと思います。 しかし、このほかにも色々ある記録をみるとケアマネージャーはほんとに記録に追われる職種ですね。管理人も頑張らないといけないなあと感じた研修でした(^^; |