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特養でのある小話です。(話の内容は、ちょっと極端で簡単な流れになりますが・・・よかったら読んでみてくださいませ ) 2003年の夏の出来事です。あるところにケアマネージャーが2名いました。(仮にここではAさんとBさんとします) ケアマネージャーのAさんは、ある日、ショートステイで一人の利用者を受けてほしいと現場の責任者にいってきます。介護度は5、末期癌の利用者でした。ある程度の意思の疎通は問題がなく、生活面ではほとんどが全介助の必要な方でしたが、病状は今のところ落ち着いています。しかし、末期癌のため、余命は半年とされていましたので、いつ急変してもおかしくない状況ではあります。普段は在宅で生活していますが、家族の都合で5日間利用したいとのことでした。 次の日、ケアマネージャーのBさんが、ある利用者をショートステイで利用させたいといってきました。要介護度5で、生活面ではほとんど全介助ですが、末期癌といった緊急性の要素はなく、体調も安定していて、これといって問題のある方ではありません。しかし、日常はほとんど寝たきりの状態で、意思の疎通はほとんど図ることができません。 なんと、ケアマネージャーのBさんは、ケアマネージャーのAさんが利用したいといってきた日にちと同じ日の同じ日数の利用を希望しています。ちなみにどちらも、同じ職場のケアマネージャーです。 ベッドは一つしか空いていません。 どちらのケアマネも、ご家族から強い要求を迫られていて、他のショートステイサービスをすぐに用意することが難しい状況でにありました。 二人のケアマネージャーに現場の職員として「どちらの利用者」を受け入れるのか迫られてしまいました。現場の介護職責任者としての判断が迫られたわけです(^^; ケアマネージャーのAさんは言います。「これまで、家族が抱えてきた負担をこういうときに受け止めるのが、ショートステイの役割なんじゃないのか?緊急時の説明も対応も明確になっている」と。 ケアマネージャーのBさんは言います。「末期癌の利用者を受け入れてもし何かあったら責任が取れますか?急変時の説明と対応に家族が承諾していたとしても、リスクのある利用者を受け入れることで、職員に過度のストレスを与えるよりも、安定した利用者のほうがいいのではないか?私のケースは、生活は安定しているし、家族も、『見ていてくれるのなら何もしなくていい』といっているよ…」と。 あちらを立てれば、こちらが立たず… 結局、現場の判断だけでは難しい状況は、施設長の判断となり、リスクの低いBさんの利用者を受け入れることになりました。Aさんの利用者は、なんとか他のサービスを利用することができましたが、ケアマネージャーのAさんとしては、やはり納得がいかない… 施設は、受け入れるならばリスクの低い利用者を受け入れるという姿勢は、このような場合だけではなく、ほかの状況でも多いかもしれません。でも、Aさんの利用者は、Bさんよりも先に申し込み、Aさんとしては受け入れる準備も、施設の受け入れ判断の基準も、問題ないと思っていた。介護施設とは、地域のためのもので、利用者のためのもの。Aさんのケースを受け入れないということは、必要なときに必要なサービスを受けられないことになるのでは… このようなはがゆい選択に迫られ続けているのが、今の日本の高齢者福祉サービスの現状なのかもしれません。ちょっと思いついたことを書いてみました(^^) 次へ |