排泄介助で知っておきたいこと

排泄介助の目標
 排泄は人間にとって健康の維持、生命の維持のためには必要不可欠なものですので、その排泄に何らかの問題があることは、そのひとにとって、なにかのサインであったりします。たとえば、排便が出ない、排便の形状が硬い、又はやわらかい、色が違ったり、排尿の回数が頻回になったり減ったり・・・その方にとって排泄のパターンは様々で、日々の観察が欠かせません。
 排泄援助の目標はその人によって取り組み方は様々ですが、その人の持っている能力を生かし、その人にとっての排泄の自立を促すことは一緒だと思います。そのためには、生活環境や福祉用具の工夫を考える必要があるし、その方法は、個人のプライバシーを守れているか、その人にとって安全な動作であり、苦痛はないか、などなど、考えることがたくさんあります。でも、いろんな側面から、その人の排泄を考えることって、ほんとに大変ですが、いい結果が出れば、その人(利用者)の自信につながるものです(^^)


排泄の自立に向けて
 教本や学校では、排泄の自立について @尿意、便意の自覚 Aトイレ、便座までの移動が可能 B衣服の着脱が出来る事 C姿勢(立つ、座る、立ち上がる)が保てること Dアフターケア(拭く、水を流す、手を洗う)ができることを支援する、なんて、紹介したりするんじゃないでしょうか?私もそんな風に教わりました (でも、何年も前なんで、今は違うかな(^^;
 でも、自分でトイレにいけなくても、寝たきりであっても、尿意がある人っているんですよね。例えばリュウマチで移乗は全介助が必要であっても、オムツではなく普通のパンツで差し込み便器などを使っている人もいるわけで、上記の条件のひとつでも援助できたら、その人にとっての自立になったりもします。どういう形であれ、本人の意思を尊重し、その方の精神的負担を軽くすること、がまず大切でそこからいろんな選択肢が出てくるんじゃないかって思います。ADLやQOLってその都度かわります。どのようなケアが良いのかよく見極めていくという柔軟な姿勢が大事ですね(^^)

 排泄の尿失禁の症状別に分類してみました。こうしたことも把握していると、介護の過程で役に立つと思います。参考にしてみてください。


排泄診断(失禁別の症状より)

腹圧性尿失禁
 中年の女性に多く見られ骨盤底筋肉が弛緩した結果、腹圧が加わると失禁してしまう状態をいいます。昼間はある程度の尿漏れがあるが夜間は少ないのが特徴。また、くしゃみなどで腹圧が上昇したとき、括約筋が突然弛緩したりして、尿失禁する状態をいいます。経膣分娩の経験があったり、糖尿病の治療を受けていたりすると、症状として現れたりするといいます。
切迫性尿失禁
 突然尿意が起こり、排尿が我慢できない状態。高齢者の尿失禁として最も頻度が高く、膀胱の収縮が起こることが原因といわれています。冷たいものに触ると尿意をもよおす、もれるなどが特徴です。
溢流性性尿失禁
 膀胱括約筋の緊張が低下し、膀胱内に極度の大量の尿が貯留、低化した膀胱内圧を腹圧により括約筋圧を辛うじて凌駕し尿がたらたらと絶えず漏れてしまう状態をいいます。「排尿に勢いがない」「残尿感がある」などが特徴で、前立腺がんや前立腺肥大症の手術を受けり、直腸癌、子宮癌の手術を受けたことがある人にも見られる症状のひとつといいます。
機能性尿失禁
 環境、心理状態、寝たきり状態、手指の機能障害等が原因で起こる状態の尿失禁をいいます。「尿漏れを気にしない、または気付いていない」「トイレの使い方が分からない、トイレを汚す」などが特徴です。認知症に伴う行動障害ともいえます。




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