誤嚥についての基礎知識

 施設介護での食事は、利用者にとって楽しみの一つでもあると思います。実際、私が働いてい る施設でも「食事は楽しみ」だという利用者の声もよく耳にします。食べたいものがあるというのは、それだけで一つの意欲だなぁって思います。それに、楽しみにしているものを食べるときの満足感は、高齢者(利用者)だけではなく、私たちにとっても大きな喜びですよね(*_*) 食べることが好きっていうことは、単純にいいことですよね。


 また、利用者の食事環境が穏やかで和やかな、つまり充実したものであればあるほど、食事は「楽しい」ものになっていくのだと思います。だからこそ大切にしたいケアだと思うし、実際にいろいろな施設で、レクレーション、行事として食を楽しむ企画などがあるんじゃないかと思います。


 食事は施設での利用者にとって生活を潤すもの!

 食事の介助の環境づくりは大切な介助だと思うのです。


 大切な時間だからこそ、最初にふれておきたいことは、食事時の危険です。利用者にとってこの楽しい時間には、生命につながる事故(誤嚥)の危険が考えられます。これは私自身も経験し、その怖さを感じたことですが、さまざまな事故があるなかで、特に「誤嚥」は、転倒や転落事故とはまた違った、一瞬で生命の危険につながる「怖さ」があると思うのです。施設で働いている方は同じように感じる方も多いんじゃないでしょうか?



                  おいしく食べるために知っておきたいこと


 食事のケアの中で気をつけたいことは、いかに誤嚥をなくすか!ということだと思います。

では、誤嚥って何でしょうか?それは、簡単に言うと食物や唾液等が気道に入ることです。正常であれば食物は食道に入るもので、食道の隣にある気道は呼吸の通り道となります(下記図 参照)


 正常な人は、気道に食物がはいると[むせ]を起こします。[むせ]とは気道に入った食物を肺の 空気と一緒に一気に外へ出すことにより気道から食物を出す、ひとつの防衛反応です。しかし、病気や高齢になると、この[むせ]の機能が低下し、食物を外に出せなくなってしまいます。[むせ]がおこりにくくなることにより、気道に食物が入り、食物が気道に入ると「誤嚥」という状態になります



 高齢者の場合、[むせ]の機能が低下することによって、誤嚥が起こりますが、誤嚥を起こすと、誤嚥性肺炎につながったり、状態によっては、救急の医療的処置を行なわなければ、生命の危険のまで発展するものとなります。このような危険があるため、食事のケアは、常に注意を要するもので、施設職員の方々も日々苦労なさっているのだと思います(T_T)



 図@ 口腔内略図

                



 気道に食物が入ると、空気の通り道に食べ物が入るため、息ができなくなります。これを窒息といいます。また、食べ物を消化する場所に食物が入らないことから、気道、肺に炎症を起こします。この状態が肺炎です。





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