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見当識障害に対するアプローチについての、研修があったので、ちょっと紹介します。 見当識障害とは、時間や場所、季節や人物が分からなくなる障害ですが、高齢者介護を行なう際には、利用者にこのような記憶障害が見られことが多いと思います。特に施設介護を行なううえでは、このような症状にある利用者によく出会うと感じます。 そして、このような障害を持つ利用者に行なわれる訓練のひとつに、現実見当識訓練(リアリティオリエンテーション:以下RO)があります。 ROの定義は「行動修正法と環境療法の原理を組み合わせた治療療法である」とされています。そのうえで、ROは高齢者の身体的、心理的、感情的、社会的側面を理解して、認知能力を高め自立を促すためのアプローチとされています。 こんなふうに書くと、難しく感じますが、ROは簡単にいうと、記憶障害や認知能力の低下している高齢者はその人に分かりやすい情報を伝えることで、混乱を避け、時間や場所、季節や環境などの認知を高めていくことだと思います。 施設での生活を送る高齢者は、外出の機会も在宅とは違い少なかったりします。生活の中に情報が少ないので、時間の感覚や曜日の感覚、季節の感覚、今まで身近にいた家族の不在や環境の変化など、混乱やストレスの要因になることが多いと思います。また、身体機能(視力、聴力など)の低下や、それに伴う行動範囲の縮小など、本当に、高齢者(利用者)にとっての不安な材料が多いんだと思うんです。 だから、利用者が不安(ストレス)にならないような、つまりは安心につながるような気配り(情報の伝達)って、小さなことですが、介護者にとっては重要な技術だと感じています。 ROの主な方法
相手の立場に立って自立を支援するっていうことは、相手のおかれている状況を理解することがとっても大切だなあって思います。現実見当識訓練というと、ちょっと難しいリハビリなんじゃないかなって思うけど、少し考えると、自分たちが日常で何気なく行っている言葉掛け、自然なコミュニケーションに少し意味を持たせることで、相手を安心させられる手段になるということなんですよね。教室ROも少し考えると、例えば食事の時間には、ちょっとした教室ROの時間がつくれたりしますよね。そう考えると、言葉や伝え方って大切だなって思います。 そして、ROは、いろいろな事例があると思います。施設生活は、その建物のつくり方にもよりますが、結構単調なつくりが多いし、居室もみんなおんなじ形の居室がおいですよね。ほとんどがおんなじベッドで、場所が分からなくなる利用者がいてもおかしくないなあって感じます。自分の居室が分からない利用者に対しては、その人になじみの物や身近なものを目印にする伝え方もありますし、夜、トイレの場所が分からなくなる利用者には、トイレの前にちょうちんをつけて「厠」なんて書いて情報を伝える事例もあると思います。 日課が分からない、曜日や日付が分からない人にはカレンダーを使って、情報を伝えたりすることで、その人の自発的な行動を支援できたりするケースもあります。季節が分からないという利用者に対して、「もうすぐ3月ですよ」と伝えるよりも、「もうすぐひな祭りですね」と伝えたほうが、季節を理解しやすい利用者もいます。 見当識障害がある利用者は、認知症だったりすることが多いですね。細かく言うと、脳出血の後遺症による高次脳機能障害ってところですかね。でも、「あの人は認知症(痴呆)だから」と一言で終わらせるような介護だけはしたくないですよね(結構多いんじゃないかな(^^;) ROでも成果が出ない利用者もたくさんいるけど・・・ケースバイケースだけど・・・やっぱり相手の状況を理解する姿勢は忘れたくないですね。ふと思うことなんですが、いい介護職員はROについて、自然と普段から理解しているんじゃないかなーって思います。 |